多くのニュースの中で、国際的にはロシアのウクライナ侵攻と中国の不動産バブルや台湾進攻の可能性、国内ではジャニーズ問題やビッグモーター不祥事が毎日のように伝えられる。原因に何か共通点がありそうな気がするのである。
まずジャニーズ。創業者が亡くなって数年後に少年への性加害が明るみになって芸能界の大スキャンダルに発展している。この切っかけはイギリスBBCが、日本でも少年へ性加害があると報じたのだが、もとはBBCの高名なニュースキャスターが同様の性加害を長年にわたって行ってきたという事件が発端であった。日本のマスコミが最初に問題提起したのではなく、報道によるとマスコミも芸能界もジャニーズ性加害を何十年にわたって知っていたのに、事務所からの圧力が怖くて糾弾してこなかったとのこと。放送局や雑誌・新聞社も同罪に近い。これこそ「見て見ぬふり。自己保身」か。
ビッグモーターについては絵にかいたようなブラック企業・ガバナンス欠如だが、損保ジャパンはさらに情けない。そもそも損害保険は周囲の安全努力で事故が減っているにもかかわらず保険料が高過ぎる業界なのに、ビッグモーターに媚びへつらい消費者利益無視か。「見て見ぬふり、自己保身」の典型である。
ロシアのプーチン大統領は１年半前に理不尽にもウクライナに侵攻した。多くの子どもを含む市民が殺害されている。戦争とは武器を持った兵士同士が行うもので、市民を無差別に攻撃するのは戦争犯罪そのものである。プーチン大統領は、2000年からロシアのトップに着いて長年その地位にいる。周りにもまともな考え方をした政治家や役人もいただろうが、政敵は暗殺されたり投獄されて誰もいなくなった。
中国の習近平主席はどう考えても無理筋の政策による経済失策、挙句は台湾進攻で黒歴史を作ろうと画策する。これまた意見の異なる政敵を排除して今の地位を保ってきた。ロシア、中国そして北朝鮮のような専制国家のトップが長期間その地位に留まることは、恐ろしい弊害が育ってくるものなのだ。周囲のまともな人たちも命がかかっているので、いつの間にか「見て見ぬふり。自己保身」から絶対的に意見を言えなくなる。恐ろしい。
ジャニーズ問題は国際問題に比べればスケールが違うかもしれない。現代日本人の性質は、正しいと思うことを明確に言わず、うやむやのまま終わらせることで周りに誤解を与えることである。安倍元総理はあのトランプ大統領にも明確に自身の考えを伝え、逆に信頼を得たという。日本人の矜持として、正しいと思うことを表明する国民性を育てる教育が必要なのではないか。
それにしても、東山くんがジャニーズ新社長になり俳優をやめるということだが、彼の「大岡越前」をもっと長く見たかったなあ。社長より俳優の方が貢献できると思うのだが。
2023年9月 三宅 仁
今アイ-コンポロジーが開発・製造している「Biofade」「i-WPC」はカーボンニュートラルを重要視した商品である。特にBiofadeはバイオマス由来度が高く生分解性が優れるという特長がある。なにか後世に残せる良い技術を作りたいという願望だけで、これまで走ってきたのだが、日本の世の中がやっと欧州の尻尾を視野に入れたところで、まさに日本の夜明けがちらっとみえたところである。早く頼りになる次のランナーにバトンを渡したいとも思う。日本人よ、夜明けだ早く起きなさい。
