日本のGDPの2000年から2022年の伸びとして、通貨ベースおよび物価変動を除く場合の変化倍率も調べてみました。少し時間があったので・・
通貨ベース 除く物価変動
日本 1.04倍 ⤴ 1.14倍
アメリカ 2.47 ⤵ 1.53
中国 12.2 ⤵ 5.94
ドイツ 1.81 ⤵ 1.27
イギリス 2.29 ⤵ 1.40
フランス 1.76 ⤵ 1.30
韓国 3.32 ⤵ 2.17
22年間のGDP推移をみると日本だけが特異的な伸び方をしています。通貨ベースでの伸び倍率は1.04倍とわずか、除く物価変動ベースではデフレ影響なのか1.14倍と若干伸びていた。他の国はいずれも日本より大きな伸びを示し、除く物価変動ベースでも日本よりも高い伸びをみせていました。
つまり日本はこの22年間ほとんどGDPの伸びはなく、デフレだけが進行し企業活動は低迷していたという事実です。その間アメリカは適度なインフレとともにGAFAMが台頭し、ヨーロッパの先進国も成長しました。中国はアメリカが甘やかしていたせいもあって数字の信憑性はともかく、事実大きく成長しました。
日本だけが低迷した理由を柴田昌治さんは、企業が安定優先の経営姿勢を長年続けてきたことだと言っています。よく言えば「安定重視の社会規範」であり、「予定調和」「前例踏襲」が蔓延したことのようです。政治も会社経営も過去の継続が前提となり、イノベーションはどこかの国のことで、それを使うことが自分達の仕事だという風潮があったと思います。皆か無自覚に楽な方を選んだことが成長のない日本を作り上げたのだと思います。
翻って私も7年前まで会社に勤めて研究・事業開発に長く身を置いていましたが、職務を変わることはあまり気が進みませんでした。多くの社員は異動や転勤を当たり前のように受け入れ、人事のいうまま気の向くまま会社人生を何十年も過ごしてきました。仕事のやり方も「前例踏襲」、手書きからパソコンに代わっただけということもありました。そういえば厚生年金とか健康保険とかも会社におんぶに抱っこであり、その仕組みすらおぼろげで会社丸抱えだったことをのちに反省したほどでした。これ実話。
この2・3年、新型コロナによって少し世の中の考え方が変化したような気がします。ある人は時間の縛りに限界を感じリモートがよいと感じ、ある人は何を仕事にしたいか、どこで仕事をしたいか、そのやり方を主体的に生き方まで考えるようになり、また商習慣すら少しずつ変化しているように思います。人とのつながりまでも再構築していく余裕?も出てきたと思います。
自ら考えて人生に責任を持つことは当たり前のことかもしれませんし、楽なことじゃないと思います。しかしジェフ・ベゾスもスティーブ・ジョブズもビル・ゲイツも、考え抜いた思考と実行で世の中を切り開いてイノベーションを創ったのです。決して思考停止からは何も生まれなかったでしょう。ひょっとして日本にとって今のコロナ危機やウクライナ危機がそのきっかけになるのかもしれません。
2022年6月 三宅 仁
【ここから当社のコマーシャル】
エネルギーのCO2問題はさておき、アイ-コンポロジーの事業分野であるプラスチック材料についても、天然植物資源を利用したプラスチックや生分解プラスチックの開発や利用促進にもっと力を入れたいと思います。現在、海水中でも生分解する面白いプラスチック材料を創っていろいろな製品にトライしています。
皆様の声のご支援だけでなく、経済的なご支援もいつでも受け付けております。