みゃーけさんのブログ  2019.04.01 「目利き」についての過激な意見

「いい仕事してますねえ」いわずもがな、中島誠之助氏が「これは!」という骨董品を見た時に発するセリフです。この方の鑑定は、皆がはは―っ!とひれ伏す説得力があるので、100%信じてしまう威圧感がそこにあります。
私も一応焼き物が好きで、高価ではないがいいなあと思うモノをあつめています。当然現代モノが多いのですが・・。ただ近くで焼き物の展覧会があればせっせと足を延ばしますし、どこか旅行に行けばまず博物館を探す好き者です。お陰でよいモノを見れば心が騒ぐようになりましたし、それほどのモノには心が躍らなくなりました。
中島先生には直接お会いしたこともなく、テレビに映る焼き物しか見えないのですが、何とも失礼ながら百発百中で的を射ることはないような気がします。権威ある人の言葉を100%信じないのが、ひねくれ者と言われる原因かも知れません。

さて、過去に大会社に居た時から感じていたことですが、20年30年先にどんな技術や材料が必要になり、世の中がうねっていくのかという未来を見通せる「技術の目利き」が何と少ないことでしょう。私に任せれば全て見通せるとはとてもいえませんが、初めて外に対していうのですが、不思議に並の新規事業の人たちよりも言い当てられると前々から感じていました。
しかし今の大企業といわれる企業では、新規事業を考えなさいという部署をどこにでもみかけますが、果たしてどれだけの企業が先をみて確信をもって前進しているでしょうか。事業の「目利き」のポジションに据えられるのはたいてい○○博士だとか、××事業をやっていた人とかが多いのですが、言葉は悪いのですが専門バカでは異なる分野で未来を見通せるとは思えません。遊び心を持って虚心坦懐に色々なものに接して、次に世の中が欲するモノは何だろうか、あるいは40年先の未来はこうなっているだろうからバックスキャンして10年先はこういう技術や材料が必要になるはずと直感し、先を想像できる人がふさわしいと思います。想像は創造につながります。
それとこういった部署を預かる事業部長さんは、社長にずけずけモノ申せる度胸と信頼の厚い人がふさわしいし、またトップはサラリーマン社長でなく、少なくとも10年は辛抱できる胆力のある人がなるべきでしょう。そうでなければ、社長が代わるたび、事業部長が代わるたび方針が180度ころころ変わり、100年経っても新規事業は他社の後追い、つまりレッドオーシャンに突入して撃沈してしまうでしょう。